環境革命の虚実」の続きです。
「『グリーン経済成長』に向けて企業と国がなすべきこと」と題した、高村ゆかり東大教授と沖大幹東大教授の対談が載っている。
遅れている日本がEUや中国に追いつくうえでは、参考になる内容かもしれないが、経済成長を本質とする資本主義のもとでは、結局、地球環境問題の根本的な解決にはつながらないだろう。
また、村上陽一郎東大名誉教授の「感染症戦線と『3.11』後の原子力」-の論考も、原発は「つなぎ」などと、いろいろ並べていても結局は、原発推進のための言い訳だろう。
東京財団政策研究所研究員の平沼光の「資源エネルギー覇権競争に大転換が始 まった」は、EUなどで進むサーキュラー・エコノミー(CE)紹介していて、参考になった。
CEは、資源循環モデルで、採鉱⇒資産⇒廃棄物管理⇒廃棄物⇒⇒資源再生⇒再生資源⇒生産、という循環で、資源を循環させる経済。EUではこの経済モデルで世界をリードしようとしている。
エネルギーも当然、再エネ省エネ。
他国が掘り出す天然資源よりも、自国の廃棄物から資源再生されるレアアースなどが価値を持つようになる。
例えば金は、6800トンが都市鉱山として日本国内に蓄積されており、世界の埋蔵量42,000の16%に匹敵するそうだ。なるほど。
これで闇雲に経済成長を目指さないならば最終的には、「定常経済」で「脱経済成長」の一種ということではないだろうか。