トーマス・フリードマンの「グリーン革命」を読んだ(飛ばしながら)。
2008年執筆なので、今から考えると当然、認識は古い。グリーン革命は、化石燃料から再エネへの移行を表しているが、観点は米国中心の考えが強すぎる。
下巻に「アルカイダにグリーンで勝つ」という章がある。
イラクに派兵した米軍が太陽光の再エネを使用する事でアルカイダに勝利するという話。理由は、暑い中でテント内でクーラーや電子機器を動かすために、ディーゼル発電機を使っていたこと。その燃料を輸送する兵站が武装勢力に狙われた。そこで輸送・兵站を減らすために太陽光発電を広げ、戦線を強化した事を、フリードマンは誇っている。
本当の環境派なら、戦争を忌避し、軍縮を唱えるべきと思うが、イラクへの侵略者の認識はないようだ。
斉藤幸平氏は、フリードマンの気候ケインズ主義に対する批判がかなり手厳しい。