サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「一帯一路」構想と現段階の課題 ③

 先日のつづき。「経済」8月号の「一帯一路」構想から。(西海敏夫ユーラシア問題研究者)
 東・中央アジア諸国への港湾、空港、鉄道などのインフラ建設、投資。
 中国側から見れば、資源、エネルギー確保、陸海輸入ルートの確保。また商品輸出のルートの確保でもあり、通信のルートでもある。
 さらに安全保障・軍事的プレゼンスを強める足掛かりにもなる。
 相手国の多くは、途上国であり、社会基盤の整備、安い製品、経済発展を求めている。これらがどう?折り合うか?矛盾もはらみつつ推移するだろう。
 基本的には、資本の論理、欧米諸国がやってきた事を、後発国として大がかりに、ネットなど先端技術の活用を進めていることは新しい。

 中国はもはや、世界の工場のみならず、13億人の消費者を抱える消費地であり、ユーラシア大陸の隣接する国々も、経済発展を強く求めている面がある。
 その点で米国よりも、人口が多いユーラシア大陸、EU〜ロシア〜中央アジア〜東南・東アジア〜日本と広大な生産と消費地=経済発展の可能性を抱えている。それを中国が壮大な構想としてリードしつつある。資金は「AIIB」アジア・インフラ投資銀行が受け持つ。
インドは、中国と仲は悪いがが、経済的な連携はすすんでいくと思う。
 例によってトランプ大統領は、自分ファーストで保護主義に走っている。
 西海氏が懸念しているのは、日本の対応である。「日本の財界の間で重要なビジネスチャンスを失いつつある」との焦燥感もでているようだ。安倍・自民政権は、どこまでも米国追随なので仕方がない。国民は、長らく自民党を政権につかせているのでこれまた仕方がない。
 私の視点は、こんな開発や生産や流通や消費やら廃棄を拡大して、地球はどうなるのか?と言う事だ。
 丸い地球、成長には限界がある。
 さらに、そんな社会、人びとにとって、幸福をもたらすのか?と言う事だ。人類が欲にまみれて自制できないなら、最後は地球が強制させる。その限界点は、今か?過ぎたか?
 それまでは、人類は、取り返しはつかない生態系を破壊する。