熊本地震の前震・本震から3週間です。さまざまな映像を目にするなかで、こちらも驚きです。立野峡谷の現場です。
自然の美しさも、自然の荒々しさも、やはり自然、と言うべきでしょうか。
ですが、人間のがやろうとしたこと、運が良かったというほかない。
立野ダムです。
先にも書きましたが、これがダム完成後の試験湛水中だったらば、どうなったことかと思います。
ダム湖に山腹崩壊した土砂が一気に流れ込めば、水がダムからあふれ下流域は大きな被害に見舞われたと思います。
また写真のように、長陽大橋が1〜2メートル程上下にずれています。
と言うことは、右岸側と左岸側の真ん中を活断層が走っていて、上下にずれたと思われます。
これまた試験湛水中に地震が起きていれば、ダムの右側と左側でこれだけ上下がズレれば本体は持ちこたえられないでしょう。
もし決壊するような事になっていれば、熊本市は大洪水に見舞われ大参事になっていたはずです。
にもかかわらず、日刊工業新聞では「九州整備局関係の16年度予算では立野ダムの建設工事に38億22百万円を計上し、本体工事に着手する計画。同局立野ダム工事事務所の担当者は「仮排水路トンネルもほとんど完成し、ダムサイト自体の岩盤もしっかりしており、現時点では着工時期などが遅れるほどの影響があるとは考えていない」との国交省側のコメントを載せている。
冗談ではない、国交省、安倍首相。責任が取れないことはするな!。
(写真:上下は「赤旗」提供/中は緒方紀郎さん撮影)