「わたしたちのたいせつな生物多様性のはなし」のつづきです。
人間の活動が自然破壊と生物種の絶滅に追いやっている事、地球温暖化の事(疑う人もいますが)を知っている人は多いのに、なぜ行動に移らないのか?
わたしも環境問題に関心をもったのは、50才になってからなので、人の事は言えません。
今から40年前に出された「成長の限界」の序論に、人間の視野という項目があります。
表が示すのは、多くの人々の関心は、グラフの左下、つまり、今日や今日からの1週間の間ぐらいの家族の事などに集中している、ということです。わかる気がします。
でも、家族の生活に一番、影響しているのは日々の国内外の政治です。
でも実際の地球の応答は、人間の活動が、自然の浄化の限界や、その環境が養うことができる資源を超えても、それが顕在化するまでにタイムラグがあるようです。
地球規模だと、その時間も数十年かかるかもしれない。でも一旦はじまると、数百年や1000年もかかり、止められない規模になる、と科学者は警告しています。報道も時々取り上げています。
なので、気づいた時には、遅すぎた、ということになりかねません。
そうすると、肝心な事は、”想像力”となってくるでしょう。また科学的にですが。しかしわかりやすい伝え方が必要になってくると思います。
(この本のP99に水俣病の問題が書いてありますが少し不正確なのでコメントしておきます。水銀の垂れ流しから被害が現れるまで、遅れがある問題を紹介してあります。問題は図で、水俣や御所浦の地域を囲って患者発生地域としていますが、これは政府が被害を少なくするために狭く主張していることであって、対岸の天草沿岸や芦北の山村地域でも患者さんはいます。加害者の国・県は健康診断をすせず、民医連などがやって患者さんを)