いま地球温暖化が進み、生物種と人類は6回目の絶滅に向かっている。
そう科学者が言っていても、多くの人は本気には受け止めていないし、もちろん実感もない。
もっとも実感し始めたら、すでに時遅しなのだが…。
6600万年前に巨大隕石が地球にぶつかって恐竜が絶滅したことは知られている。
それから1000万年後に、PETM(暁新世-始新世 温暖化極大期)という事件が地球に起きた。
平均気温は、今よりも8℃ほども高く、海洋生物は酸性化によって絶滅に瀕し、陸上生物も多くの種がなくなった。
原因はCO₂の大量排出で、火山活動の活発化によるメタンハイドレートの崩壊によるメタンの放出とされる。
その結果、数十億トンのCO₂が噴出されたとしているが、これは今、私たちが排出しようとしている量と大差ないらしい。それに海の酸性化は、それよりも速い。
現生人類が起こしているこの激変は、人類史上最大ではなない。
地球史上最大であり、地質学的時間でいえば、瞬間も瞬間だ。
わずか数十年で激変を顕在させているが、地球の過去の顕在化は数百万年はかかった。
PETMの温暖化・海洋酸性化は17万年続いた。
人類による温暖化・酸性化が平衡状態にもどるのは何万年かかるだろうか。