サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

新しい憲法のはなし−文部省

新しい憲法のはなし」は、知る人ぞ知る、1947年に「文部省」が中学1年生向けに作った教科書です。(平和委員会が再発行)
 現在の憲法ができて10ヶ月後のことです。
 この教科書で最初に学んだ中学生も、今や79才です。
 天地がひっくり返るような価値観の転換を、どう受け止めたのでしょうか。
 そして66年たった2013年の現在、 新しい憲法が、古い「新しい憲法」に変えられようとしています。どんな思いで今の憲法の行く末をみているでしょうか?
 この本、私も何回か読み、わかっているつもりでした。ですが根本が全くわかっていませんした。恥じ入るばかりです。
 伊藤真さんの指摘を受けてハッとしました。本を探しだしました。写真の蛍光部分です。
 最初から、一番大事な立憲主義にかかわる部分が理解されていなかったのか、国民に教えられていなかった。のでしょう。
 「日本国民は、この憲法を守ってゆくことになりました」は、権力を憲法が縛る立憲主義の考え方が書かれていません。「国民が憲法を守る」となっています。自民党改憲草案と同じです。
 私たちいわゆる護憲派が、憲法理解を9条だけに限定し、憲法理念の基本である「立憲主義」を、ないがしろにしてきたのだと、私は思い知りました。
 平和問題は現実の重要な課題ですが、平和を願う主権者と、戦争へと向かいがちな権力者との関係性を、憲法がどう律しているか?あまりにも無頓着でした。
 主権者の主権者たる源泉、権力が一番、主権者に知られたくない部分、主権者が権力を縛るための法律の上位にあるのが憲法という考え方。
 憲法の平和主義は、主権者が権力に、改変不可と、命じています。この関係性を広く国民が学び自覚すべきと思います。
 きっかけを作ってくれた安倍さん、ありがとう。あなたが改憲草案をつくり、96条改憲を言い出さなかったなら、私も理解できませんでした。せっかく議論と学ぶ機会を与えてくれましたのでしっかり学びましょう。