サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

北極温暖化−6000兆円の損失

 今日の「熊日」夕刊。
北極温暖化−6000兆円」の損失の見出しに驚いた。
 オランダとイギリスの研究チームが発表した。
 北極海の温暖化がすすみ、特に東シベリア海の浅い海底のメタンハイドレートが融けだし、二酸化炭素の20倍以上の温室効果があるメタンが大気中にでているそうだ。
 そのために温暖化が進み産業革命以前から2℃以上になるのが、それまでの計算より35年も早くなるらしい。
 その結果、砂漠化や旱魃、洪水などによる今世紀中の損害額が6000兆円になると試算された。恐ろしいことだ。
 だがそれですむとは思えない。海水面はどれほど、いつまで上昇するのだろうか?世界中の都市に堤防の増設や街や村の引越しが必要になってくるだろう。
 どれぐらいのコストか?その製造にはエネルギーをつかい温室効果ガスの発生がともなう。
 環境難民が大移動し紛争が起きる。水と食糧確保をめぐって争いが起こる。
 賢い人類としては、協調し協力もするだろうが、それは一か八か、人類の行く末をかけて試される事になる。
 海は酸性化しCO2の吸収源から発生源に変わるだろうし、アマゾンなどの熱帯雨林は枯れ、膨大なCO2を排出する。いずれにしても悪循環の連鎖は、数百年はつづくことになる。被害額などという経済の考えは、止められない破局を前に色あせるだろう。
 現在の海氷面積は、去年よりましだが、氷の体積は減っているのだろう。
 まだ間に合うのか? もう引き返せない地点を過ぎてしまったのか? 気候工学?
 その時は、その時、自然の摂理にしたがうしかない。生物種の大量絶滅、その一員にまでには、人類はならないだろう。犯罪的にも。



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