「最後におなかいっぱい食べさせられなくて、ごめんね」−母親が残したこのメモを、私たちはどのように受け止め、どう考えればいいのだろうか?
「読売」記事
書いたのは、息子の瑠海(るい)君(3)といっしょに、餓死していた井上充代さん(28)。
日々…、子どもは、何を思っていたのだろう?
母親は何を考えていたのだろうか?
夫のDVが背景にあるなど様々な情報もある。たしかに事情はあるのだと思う。
でも、子どもが腹を空かせて飢えて死ななければならない社会じゃない。男の子に罪はない。
飽食の国ニッポンで相次ぐ餓死。なぜ? テレビでもフェイスブックでも食べ物があふれている。捨てられる食べ物。食べられない人たち、、
母親は、おカネを持っていなかった。なぜ?
ユニクロの柳井氏一家は、アベノミクス効果で資産を半年で1兆円も増やしたそうだ。1日で55億円、時給2億3000万円の稼ぎらしい。株を持っている政治家もかなり資産を増やした。
その、カネもち・経団連・政治家・官僚らが生活保護改正法案で、申請のハードルを更に引き上げようとする。困窮者が生きるための最低限の予算を削ろうとする。
大手メディアの報道も事の本質をほとんど伝えない。劣化の極みと思う。
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だれもが知っている憲法 第25条 [生存権、国の社会的使命]
①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
②国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
国は、社会保障の向上に努めているのか? 子どもが飢えて死ぬ… これは国家・行政の最悪の怠慢、憲法違反ではないのか。
井上充代さんは、25条の1項、生まれながらにしての、この権利を知っていたのだろうか? 2項、国が果たすべき責任を知っていたのだろうか?
「食べさせられずごめんね」−− 知らなかったとしたら、その責任は彼女だけにあるのか? 知らせる責任は?
25条を十分知っているはずの人、
大阪市の行政の責任者である橋下市長は、法律家としてどう考えているのだろうか?
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私たち一人ひとりも考える必要があると思う。