サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

中国「軍事強国」への夢- ④「一国二制度」を「制度的統一」

 中国「軍事強国」への夢- のつづきです。
 中国は、香港を「一国二制度」としてきたが、今や強行策で中国制度へと大転換をさせつつある。
 台湾は、「一国二制度」ではなく国際法上は分裂状態、内戦継続状態にある。
 著者の劉氏は、南北戦争前の米国を「一国二制度」状態だったとして描く。
 北部側は工業資本主義制度で、南部は奴隷制に基づいた農業中心の制度。
 奴隷制は綿花栽培が経済力の土台であり、南部連合は、奴隷制を守るために国家の分裂をすすめた。
 北部側は、分裂勢力を駆逐しつつ、奴隷制の廃止を同時に解決しようとした。
 分裂勢力を打倒する統一戦争と、奴隷制を廃止する革命戦争を結びつけたことで2重の政治的本質で優位になったとする。
 こういった米国の南北戦争の構図を引き合いにしながら、将来発生し得る「中国統一戦争」は、反分裂と反干渉の正義の戦争になる」とする。そして圧倒的に政治的に優位な立場になれるか、重要な課題とする。