サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

日本大空襲「実行犯」の告白①精密爆撃と焼夷弾爆撃

 日本大空襲「実行犯」の告白--なぜ46万人は殺されたのか (新潮新書・鈴木冬悠人)を読んでいる。
 NHK記者は、時にこう言った優れた番組を作り本に書す。
 刺激的な題名にひかれて買求めた。
 先の戦争で日本空襲を行った米空幹部246人の証言がテープに録音され、その記録をもとに書かれているとなると、だれでも関心を持ちたくなるだろう。(写真B29-ウィキベテア)
 原爆投下を除く悲惨な爆撃は、一晩で12万人も焼き尽くされた東京大空襲が知られている。
 
 

 登場した爆撃機はB29。原爆開発の1.5倍も予算を投じられたという。
 この最新鋭の爆撃機を、当時まだ陸軍の一部で航空支援とされていた航空部隊が独立した指揮権を持つ航空軍として、存在を確立されていく過程の成功例として、日本爆撃の思考錯誤がの記録が書かれている。
 東京大空襲で有名なのはカーチス・ルメイが知られている。だが、ヘンリー・アーノルドという人が爆撃の総責任者で、ルメイの前に、ヘイウッド・ハンセルがという作戦・指揮を執った。それは、航空爆撃の戦略家であったウイリアム・ミッチェルの考える拠点爆撃がめざされた。
 B29による日本爆撃は、当初、精密爆撃として、軍需工場などが狙われたようだ。しかし、天気が悪く雲などで目標が見えずらい、高度1万メートルではジェット気流の影響を受けるなどで、中島飛行場など、軍事生産目標には、なかなか戦火があげられなかった。