サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

LIMITS-脱成長から生まれる自由②

 LIMITS-脱成長から生まれる自由の続きです。
 やっと読み終わったけど、集中力不十分で理解不十分。
 でも、地球環境問題を学んでいる身として、これまでと違う視点に気づかせてくれたことには感謝したい。
 脱成長は一応理解していたつもりだが、関連している「限界」とは何か? あらためて考える事を示唆を与えてくれた。
 「共有地の悲劇」「成長の限界」「地球の限界・プラネタリーバウンダリー」など、これらの制限を受け入れるために、人間の活動制限が必要と考えてきた。
 だが著者のハリスは、自然的・地球的な外的の限界から人間社会の制限、環境問題を捉えるのではなく、人間の欲望が限りなく吹聴され、煽られ人間の欲望に限りがない事を問題視する。欲望の支配から逃れ、欲望から自由になれた。狩猟採取人や古代ギリシャアテネ人のように、と。
 欲望に限りがないので、それを求めつづければ、その欲望から自由になりない矛盾を指摘する。
 そしてマルサスの限界論が環境運動にも入り込んでいるとしている。
 エコロジカルフットプリントについて、地球環境負荷の注意喚起にはよいが、「非政治的で全員を同じ船に乗せてしまう」という。
 指摘はわかるが、今の社会において、この注意喚起は極めて遅れていて、そのために大量生産に走っている事実もある。
 プラネタリーバウンダリーについても、緑の成長のウオッシュになる可能性がある、とする。緑の成長とか、、。
 気候危機の打開には、何段階もあるが、そもそも大量生産・廃棄社会の最初の段階さえクリア出来ていない中で、気候危機回避を間に合わせるためには、一気に最終段階の欲望煽り社会、大量生産・廃棄社会の転換、脱成長に取り組むことが必要。といっている。
 間に合わない事態は、ずっと進んでいて絶望的になる。
 22世紀の人たちから見て、2022年頃って、どんな風に振り返っているのだろうか?
 そして80年後の人たち、どんなくらしをしているのだろうか?
 平均気温は? 海面上昇は? 酸性化は? 生物・生態系は? 災害は? マイクロプラは?