サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「希望の歴史」Humankind⑥ ホモ・ルーデンス

 ホモ・ルーデンスって初めて知った。「遊ぶ人」という意味だ(人類の中で遊ぶ種)。
 多くの動物たちも遊ぶが、人間も遊ぶ。特に子ども期は大事だ。Humankind( 人類) 「希望の歴史」のつづき。

 最近の子どもたちは、大人たちに宿題や塾、部活、試験といった時間に抑えつけられ、遊び時間が奪われているようだ。
 1971年には、英国の子ども達の80%は、自分で歩いて学校に通っていた。現在、歩いて通学しているのは10%だそうだ。(確かに、私も子どもの頃は、1.6キロほどの未舗装路を歩いて学校に通っていた。途中でモヨウしたくなった時は、ヤブの中に入ってノートを破り紙を柔らかくして拭いたものだ)
 今の子ども達は10カ国12000人の世論調査で、受刑者よりも、屋外で過ごす時間が短いとのこと。ミシガン大学の研究者によると、1981年から1997年までの間に、子どもたちが学校で過ごす時間は18%増え、宿題に費やす時間は45%増えたそうだ。(私は、小学校時代ほとんど宿題はしなかった。先生には「宿題忘れました‥」で済んでいた)
 今や子ども達は、自分の人生を自分で決められない、他者によって決められていると感じているそうだ。オランダでは10人中3人が外での遊びは1週間に1回かゼロとの研究もある。
 そして意外なことに、親が子どもと過ごす時間は、長くなっているという。オランダでは1980年代の1.5倍も子育てに時間をついやし、米国では仕事を持つ母親が1970年代の専業主婦よりも長い時間を子どもと過ごしているそうだ。
 子ども達が失っているのは、遊ぶ時間。
 自分たちで自由に過ごす遊びの時間。
 私の子どもの頃は、親にも周りにも干渉されず、子どもらだけの社会で群れて自己完結的に遊んでいた。
 山、川、ため池、海、遊びまわっていた。今からいえば、危険ともいわれる遊びが危険ではなかった。
 川ビー玉、コマ、ペタ(メンコ)、メジロ取り、ウナギとりほか‥‥。
 残念ながら今の子どもたちと違い、動画も写真も1枚もない。(写真:1~2年通った保育園の集合写真のみ) しかし、子どもの頃の遊びの記憶写真は鮮明。