サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「幸せな子ども時代が人生を豊かにする」トーク

幸せな子ども時代が人生を豊かにする」と題した催しが、熊本保育連絡会主催で行われ参加しました。
 講演は「おてんばちいちゃんの夏休み」の著者の湯川千恵子さん。そのあと湯川さんと東海大の山下雅彦教授の対談でした。
 むかしの子どもたちは、仲間とつれだってよく遊んだ。「ちいちゃん」は、小学6年生の元気な女の子。高知県宿毛、昭和21年の夏休みの出来事を絵日記にした。湯川千恵子さんご自身のおはなし。
 「ちいちゃん」の時代は特別なことではない。誰もが当たり前のようにしていた、モノが少ない時代。でも豊かな自然につつまれて遊んだ時代。
 大人になって、特に歳を重ねるごとに、子ども期の豊かな体験が人生に重きをなしてくる。
 今の子どもたちも、よく遊び、楽しく過ごしているには違いない。それを大人が聞き知る機会が少ないのかもしれない。夏休みに泳ぎもするだろう。
 ただ自然との関係性は大きく損なわれた気がする。今、グミのシーズン。子ども達は、食べない。時々のくだものが近くにあっても、自分でとっては食べない。お兄いちゃんお姉ちゃんもとって食べさせてくれない。熊本でも、みかんも柿もいちじくも季節ごとの果物は豊富で、昔は子どもが自分でとってたべたが、今は、親が店で買ってきて食べさせる。

 社会の関係性も大きく変わってきた気がする。夏休み、今の子どもたちも泳ぐだろう。しかし、川で泳ぐことは少ない。水遊びは、だいたい親の監視の元にある。
 昔の子どもたちは、子ども社会が自立し、自然との関係も(事故、ケガ予知)判断できていた。子ども達が、川や沼で泳ぐのはもちろん、海で泳ぐのも、ときどきは沖まで泳いでいた時でも、大人たちは何もいわなかった。自らも体験してきた事なので。

 これら子ども期の体験は子ども期と、その後の人の幸福観に大きな影響を及ぼしていると思う。そしてサスティナブルな社会形成にとっても、これらの回復が必要だと思う。その方向で努力している人たちも少なくない。希望はある。