オードリー・ダンさんの続きです。
台湾で5Gは、地方から優先的に設置しているとのこと。
どうして?
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教育など、都市と地方の格差を是正するためだという。日本と逆ですね。
この本読んで一番感心したのは、台湾の民主主義がかなりすすんでいるということです。
台湾のデジタル大臣は、日本のデジタル「改革」大臣と大違い。日本のデジタル改革は、台湾の対局の中国流に進んでいる。
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最後の章でオードリーさんは、「日本へのメッセージ」を発しているが、かなり示唆的だった。
「デジタル化の成功の鍵はデジタルネイティブ世代が握っている」とし、若い人が意見を表明したり、政治参加できる機会をひろげる事がよいと語る。
台湾でも18才から選挙権があるが、12才~17才までの少年少女も自分たちは、自分たちを「市民」と思っていて、積極的に発言をするという。
6~7才の子どもが「いろんな形の公園で遊ばせてほしい」と両親に主張し、自分の要求を通してもらおうと「還我特色公園行動聯盟(特色ある公園のための行動連名)という組織を、子どもたちと両親で作っている。
公園は「みんなの場所」なので、すべのて人に発言権があり、使い方はみんなで決める、という発想らしい。日本では行政があれこれ規制し、決めている。これが当然という風に。
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台湾では、若者が立法院を占拠して民主化を推し進めた経験があり、何かを成し遂げるための自信を持って意見を主張している。
台湾は大戦後、独裁政権下にあり、国民は長く非民主的な社会を体験してきた。その時々のたたかいにおいて先頭にたってきたのは若者であり、それが国民的認識になっている。韓国も同じ。
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日本は、戦前は軍国主義の独裁国家だったが敗戦により民主国家となった。しかし、国民の中には、自らの力で国を変えたという経験と自負が乏しく、上から民主主義を制度として受け入れたかっこうだ。現在、市民運動も弱く、労働組合も弱体化させられている。若者たちは希望をなくし、意見表明をせず、自己責任の呪縛にしばられ、特に政治家の責任を免罪する風潮に流されている。おかしいと思っていても声をあげづらく、あきらめ感が強くガマンを強いられている。
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ま、嘆いても始まらない。
ぜひみなさんも、この本を読んで、世界の、隣国の新しい流れを知ってほしい。日本の現状をしっかり認識してほしい。