劉暁波氏が亡くなった。61才だった。オレと同じ歳だ。 無念の思いだ。中国の民主化を願い、非暴力と言論で闘っていた。
世界では当たり前の、民主主義の中国社会を提言したため、その意見を恐れた当局から逮捕・投獄され、末期がんと診断されたために病院に移された。
獄死と言っていいだろう。当局は、追悼も墓標も認めないようだ。中国は自称とは違い、資本主義が高度に発達した国家だが、社会体制は依然として、前近代的な国家である事が明らかになった。
私たちは、社会の進歩の源泉は下からの人民の運動の発展だと学んだ。
人々の様々な運動、言論、表現の自由を抑圧する国家に、社会の本当の発展はない。だが中国は経済力を高めており、やがて米国に並ぶ力をつけていく国家だ。このままでは、やっかいな事になる。
戦後、独裁国家から民主的な国家に変わっていった資本主義国は多い。隣の韓国、台湾、フィリピン、南アフリカなど。「社会主義」国だった東欧諸国もそうだろう。中国はなぜ?
それは中国共産党の一党独裁体制に根本要因があると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=YqHISQP1U3s:Movie
https://www.youtube.com/watch?v=gmwp3EYGbPg:Movie
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中国共産党規約 総綱 (中国共産党ニュースより引用)では、
「中国共産党は中国労働者階級の前衛部隊であると同時に、中国人民と中華民族の前衛部隊であり、中国の特色のある社会主義事業を指導する中核であり、中国の先進的生産力の発展の要請を代表し、中国の先進的文化の前進する方向を代表し、中国の最も広範な人民の根本的利益を代表する。党の最高の理想と最終の目標は共産主義を実現することである」とある。
つまり中国共産党が中国のあらゆるものを代表(指導)する党と位置付けており一党独裁を自負している。
また中華人民共和国憲法でも、前文で、5カ所にわたり中国共産党の指導的地位を明文化している。
「毛澤東主席を領袖とする中国共産党に導かれた中国の諸民族人民は〜 」
「中国共産党が中国の各民族人民を指導し、〜」
「中国の各民族人民は、引き続き中国共産党の指導の下に、〜」
「長期の革命と建設の過程において、中国共産党の統率的指導のもとで、各民主党派と各人民団体が参加し、〜」
「中国共産党指導の下における多党協力及び政治協商制度は〜」
この一党独裁制度を改革する事を提言したのが劉暁波氏だった。亡くなったが、後につづく人々は、次々とあらわれる。
(記事今日の「赤旗」)