連日、香港の学生・市民の抗議デモ報道されている。
圧倒的多数の市民が「逃亡犯条例」の撤回を求めているので、普通ならば行政府はそれを受け入れるのが当然だろう。
だが、林鄭行政長官は、任命した中国政府が許さないためか、「条例」撤回を約束せず、混乱は長期化している。
学生や市民らは、この間の抗議や抵抗活動で中国当局に名前や顔が特定され、「逃亡犯条例」が施行されれば、中国に移送され、身の危険にさらされることから必死の行動になっているのだろう。
各紙の社説を見てみた。一番、大事な事は、天安門事件の再来・中国政府による武力鎮圧だろう。中国政府が香港近くに武装鎮圧部隊を配置し弾圧の訓練をし、その広報を流して脅しているからだ。
また、中国国内への情報統制がされ、香港の実態や自由への叫びが知らされていない。
中国は、１国２制度・高度な自治を認める立場を骨抜きにし、香港の中国化を進めている。それば台湾統一へとつながるだろう。
逆に、香港の「高度な自治」を許していけば、中国本国にも影響が広がり、台湾の統一どろろか、中国共産党の一党支配の瓦解にもつながると恐れているからだろう。
自由や民主主義を奪い、人民を抑圧する中国が、米国を抜く経済大国、技術、軍事大国になる事は、世界にとってどれほど脅威になるかわからない。内政干渉は許されないので、中国の人民による自主的変革に期待する以外にない。
しかし中国共産党は、人権弁護士などを逮捕投獄し、報道管制を敷く、ネット監視社会では、絶えず弾圧されて人民の運動が広がりにくい。どうすれば良いのか？ 中国人民への連帯への知恵を探るしかない。
少なくとも、「天安門事件の再来は許すな」-この声は、上げて行かなくてはならないと思う。
いくつかの新聞「社説」を紹介する。
「朝日」 自由の民意を尊重せよ
「朝日」香港の自治 民意を尊重する改革を
「東京」香港の政治危機 軍も暴力も容認できぬ
「河北新報」香港デモ緊迫／武力介入の口実を与えるな
「京都新聞」香港の抗議デモ 中国は武力介入回避を
「西日本」香港デモ長期化 「天安門」の再来許されぬ
「読売」香港大規模デモ 中国化への危機感が噴出した
「新潟日報」混乱続く香港 力による弾圧は避けねば
「琉球新報」香港の逃亡犯条例 「完全撤回」しか道はない
「熊日」香港大規模デモ 「逃亡犯条例」改正撤回を
(写真・ウイキペディアより）
