「操られる民主主義」-デジタル・テクノロジーは、いかにして社会を破壊するか—を読み始めた。面白い、というか末恐ろしくなる。

操られる民主主義: デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか
- 作者: ジェイミーバートレット,Jamie Bartlett,秋山勝
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2018/09/20
- メディア: 単行本
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著者のジェイミー・バートレット氏は、イギリスのシンクタンク・デモスの分析センターのディレクターでジャーナリスト。少しずつ紹介したい。
「人間の行動は本質的にいずれも計測可能な刺激の産物なので、研究と実験を通じてその行動を読み解き、コントロールできる」と、100年も前にJ・ワトソンというアメリカの心理学者が説いた。
人間の行動や心理の予測の研究は必要ないらしい。実際に、毎日の行動がデジタルデータとして記録されているから。
そういえば、スマホを持っている人の1日を考えてみればわかる。
朝の目覚ましはスマホ設定が多いのでスマホ音で一日がはじまり、音を止め時間を確認することから始まるだろう。テレビをスマホで見る場合もあるし、ニュースのチェックもスマホだ。朝飯食って何時に家を出るかも、スマホを見る場合が多い。いつもバッテリーの残量を気にかけチェック、充電する。
徒歩、電車でもイヤホンで音楽を聴いたり動画を見たり。車では音楽をスマホで鳴らす。
会社でも多くはパソコン相手にキーボード入力、マウスクリック。友人や会社からのメール、ライン、フェイスブック、電話への応答、決済までスマホは離せない。
リアライズというアプリはスマホの使用頻度と使用時間をカウントしてくれるそうだ。著者が使ってみると、1日、4時間ちかくから6時間まで、使用していたことがわかったそうだ。睡眠時間を除くと12分に1回はスマホをチェックしていることになる。
検索による関心事、購入履歴、「いいね」クリック、書き込み、GPSによる移動記録、それらの大半が記録されデータかされ活用される。
これは現代社会において、日常的には広告によって商品を購入させるという、行動に駆り立てられている。
次回は「誰に投票すべきかはアプリが教えてくれる」について。