サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

2055年には100億人に−イースター島とセントマシュー島

 国連人口基金東京事務所
昨日の続きを紹介します。
 地球上の人間は、毎日毎日22万7000人ほど増えるそうです。1年間では8300万人。
 記憶では、人口増は92億人ぐらいでピークするとの予測だったと思ったけど…。それより人口増が高いみだい。
  イースター島の話
 
 孤島のトナカイの悲劇(8年前に書いた再録)
 最近あちこちで目にする安易な言葉-「持続可能な○○」の考察。第2次世界大戦末期1944年、ベーリング海の孤島セントマシュー島に米沿岸警備隊が食料用に放ったトナカイは29頭だった。戦争が終わり警備隊が引上げたのち、トナカイは表土を覆っていたコケを食べ繁殖していった。57年に生物学者デビィッド・クラインが調べたところトナカイは1350頭に増え、63年には6000頭を超えていた。しかし3年後の66年にはメス41頭、オス1頭に激減、子トナカイはいなかった。80年には1頭も残らず島は無数の白骨で覆われていた。絶滅に至る数年、飢えた雄、雌、子トナカイ数千頭は、僅かなコケを求めて、どんな奪いあいになったか想像に難くない。強いトナカイは最後まで争いに勝っただろうが種は残せなかった。食べることと繁殖することしか授けられていないトナカイには、避妊具もなければ産児制限の思いもよらない。人間が食料として定期的に間引きしてくれるか、狼か何か適当な天敵が放たれることが必要だったかも…。さて人類、67億の人口は、毎年8000万人づつ増え、40年後には90億を超えると予想される。はたして地球上に何人なら、持続可能なのだろうか?。食物連鎖の第一次生産は光合成植物だが、その地球上の全生産の40%以上を人類が支配下に置き、陸上の脊椎動物の総体重で、人間に由来するも(人間/ペット/家畜類)が占めるは割合は9割を超えるとの恐るべき試算がある。人類のエコロジカル・フット・プリントは地球1個分をはるかに超えて、今も増え続けている。投機による原油、資源、食料の高騰は強者への規制で解決すべし。しかしやがて訪れる本格的な不足時代への対処法を「地球あっての人類」として急がないとトナカイと同じ道を歩むことに…。欲望から解放されるための人類の知恵がためされる。