日本はなぜ米軍をもてなすのか−渡辺豪著(旬報社)を半分ぐらい読みました。
渡辺さんは、沖縄タイムスの記者を17年間やってきた人で取材に基づくものです。
本土から見ていると「沖縄は本当に独立するのか」と尋ねる人がいるようで、そんな時に渡辺さんはそれを問うのであれば「日本は本当に独立しているのか」しっかり考えてもらいたい、と述べています。
確かに、沖縄は最たるものだが、佐世保、岩国、厚木、横須賀、横田、三沢などの米軍基地を抱えるところはどこでも同じように、主権を踏みにじられている。他にもTPPなどの経済分野にしてもアメリカにモノが言えない状態が長く続いている。
鳩山首相が普天間基地の「最低でも県外」の公約に基づき、移設先を模索していた時のことです。
- 作者: 渡辺豪
- 出版社/メーカー: 旬報社
- 発売日: 2015/10/26
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当時の鳩山首相が普天間の移設先の見直しを防衛省に指示していた時期のこと。
カート・キャンベル米国務次官補と長島昭久防衛政務次官の会談に同席していた高見沢防衛政策局長は、長島政務次官が席を立ったタイミングで「アメリカ側は再編計画の見直し(普天間基地の移設先見直し)に柔軟性を見せるべきではない」とアドバイスしていたそうです。
日本側の官僚はそんなこともする。防衛官僚に適当にあしらわれていた鳩山民主党政権も不甲斐なかった。
日本の米軍、米国もてなしには、起点がある。
旧日本の指導者が、米国に勝てない戦争を仕掛け、悲惨な犠牲者を多数だしてコテンパンに負けた。その後の米占領政策に迎合していった歴史がある。
対日支配のため、戦争責任の免罪と政財界復帰がある。
一方、日本の民主化をめざした勢力には、日米共同の弾圧が加わった。