サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

戦艦大和の特攻

 「宇垣特攻軍団の最期」野原一夫著を読んでます。その中に「戦艦大和の出撃」があります。読んでいて書きたくなりました。
 過去に書いたものをごらん下さい。↓☟
 戦艦大和が沈んで70年
 「海軍にはもう艦はないのか」
 12・8-戦艦大和、軍人の愚かさ
 特攻=人間兵器
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 戦艦大和の特攻については、なぜ? なぜ??と、考えさせられます。
 この本で新しいことを知りました。瀬戸内海に係留された大和は、「宝の持ち腐れ?」、それとも「無用の長物?」。どうやら、使いものにならないお荷物だったようです。
 軍の指導部、各艦の司令部も、制海権も制空権もないなかで、途中で攻撃され沖縄には到着できないとの予想中での決行でした。なぜ?
 結局、鹿児島沖で、米軍に沈没させられてしまった。
 日本側の全戦死者は大和の2740人を含む計3721人。残存は駆逐艦4隻だけだった。 米側の空母機動部隊は、雷・爆撃・戦闘機367機のうち未帰還10機・戦死12人の損失だけだった。
 特攻隊は、片道分しか燃料を積みません。大和も沖縄までの片道分の2000トンの重油しか積まない予定でした。
 しかし「片道燃料では忍びない」との声もあり、結局4000トン、随行鑑8隻は満載にして合わせて1万トンを超えたらしい。
 日本の戦略から言えば、南方からの輸送は制海権がなくなり断念、大陸からの物資輸送に頼らざるを得なかったなかで、絶対的に燃料が不足してしまって、護衛する艦船の出動に大きく影響した。
 各艦長を中心に、大和特攻への反対意見が多かったなかで草鹿参謀長の「一億総特攻のさきがけとなって、立派に死んでもらいたいということです」に対し、艦隊の伊藤長官は「それならば、何をかいわんや、よく了解した」と答えたという。
 目的だった航空特攻の連携もできないいいかげんな作戦で、無駄死にを強いられた乗組員はたまったものではない。飛行機の特攻と違い、各人の「志願」は許されず、乗組員は全員が強制させられたことになるなんとも…。
 責任は誰がとったのか? 日本の社会としてこの事実を知っているだろろうか?教訓にしているだろうか?