サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

天皇陛下があえて問うた―「対馬丸」

 天皇陛下があえて問うた-護衛艦は救助に向かわなかったのですか」の見出しを見て興味がわき、サンデー毎日を買った。天皇の思いがわかる気がするので紹介したい。
 今年(8/22)は、沖縄からの学童疎開船「対馬丸」が米潜水艦に撃沈されて70年になる。1800人が乗っていたが、子どもたち780人を含む1500人が亡くなった。
 天皇は、6月下旬、沖縄を訪れ対馬丸記念館を訪ねられた。
 対馬丸記念会の高良会長から説明を受けながら天皇は、「(随行するのが)護衛艦だという話をみんなが(事前に)聞いていたんですか」を問うたようだ。高良会長が「聞いていました」と答えると、続けて、「護衛艦は最初から(随行したのですか)?」と質問された。
 高良会長が、出航の経緯や子どもたちが海に投げ出された話をすると、さらに「護衛艦は救助に向かわなかったのですか」「護衛艦は、そういう時には助けないという、そういう決まりになっていたんですか?」とたずねたられたようだ。
 高良会長は、一瞬、言葉に詰まったあと「分かりません。他の疎開船を守るのに精一杯だったと思います」と答えるのがやっとだった。
 記事は、遺族の解説を載せている。「本来、真っ先に助けなければならない護衛艦が何もせずに現場から逃げだした。天皇陛下のご質問は、まさにこの点を鋭く突いていたのです。高良会長は、今は存在しない軍部のこととはいえ、日本国の象徴である天皇陛下に、そのことをじかに伝えるのをはばかったのでしょう」。軍の本質は、理解されていない。
 天皇は皇太子時代に「日本人として忘れてはならない4つの日」として、広島・長崎の原爆の日終戦記念日沖縄戦終結の6/23日をあげ、毎年、黙とうしておられるようだ。日本国の象徴として、このことは本当にふさわしいことではないかと思う。
 父・昭和天皇の責任、戦争、時代など複雑な思い、そして現在の動向に不安な思いをもっておられるのではないかと、私は推察する。
 日本政府の現在の代表者の安倍総理天皇のこの思いどう考えているだろうか。
 

 (天皇制についての私見憲法で規定されている天皇に関する条項は支持している。警戒が必要なことは政治利用だ。特に時の政権による天皇利用だ。現天皇夫妻や皇太子夫妻も警戒しているのではないか…と思う。将来、時期が来て、国民的な合意ののちに、民主主義の本来的あり方として天皇制はなくなることが望ましいと思う。政治利用されることもない。)