サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

アフリカを食い荒らす中国

 知り合いから聞いた「アフリカを食い荒らす中国」(河出書房新社)を読んでみた。

アフリカを食い荒らす中国

アフリカを食い荒らす中国

 訳者によれば、原題はフランス語では「中華アフリカ」と訳せるそうだ。
 日本語タイトルが刺激的なのは、現在の日本での中国嫌悪感を反映して、売りを見込んでのコピーという気がする。
 フランス「ル・モンド」の記者らが綿密な取材で書き上げたアフリカと中国の現状がわかる本だ。
 欧米など、植民地とその解放後も、経済と中心とした支配構造を、後発の中国が、より上手に真似している印象だ。
 進出している国が軍事独裁政権だろうと、そこそこ民主的政権だろうと、資源確保も、インフラシステム輸出も、商品輸出も、労働輸出も、さらには軍事「援助」も、稼ぐために手堅くやっている点では、グローバル資本主義国・中国としては当然だろう。
 アフリカ各国の国民としては、富が過剰に流出しないように、環境に配慮しながらの自立経済への移行が大事だと思う。
 資源や土地や環境など、地域・国民主権の主張を強めながら、他国と対応する不可欠と思う。
 今後、顕在化する人口問題、地球環境問題、水・食料問題で極めて脆弱なアフリカにおいて、もっとも優先すべきは、女性や子どもたちへの教育と情報の浸透だと考える。
 新しい時代に対応できる新しい世代を誕生させ、育てられるのは、女性ですので。