サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

特別攻撃隊−大西瀧治郎

  久しぶりに本屋さんに行きました。映画「風立ちぬ」の影響でしょう、零戦ものの雑誌が多いこと。
 その中で資料に、と思って買ったのが「歴史人」。
 記述が史実に忠実なのか?わかりませんが、読んでみておかしくないと思いました。
 日本は、人の命を兵器として扱う特別攻撃をあきれるほど考えだし、実戦しました。
 その中で、よく知られた航空機の特別攻撃隊について紹介します。
 大西瀧治郎中将が、部下の提案した「特攻」に、最初は消極的だったが、戦局が悪くなると実戦部隊の立案をしたようだ。
 その思想的背景は、楠木正成を手本とした海軍学校で教えた寺本武治の考えだったようだ。(自由意志醸成)
たとえ身は死すとも、心は永久に君主(天皇)や国家のために尽くす」、つまり「悠久の大義にい生きる」と言う精神。

 これが兵士だけなら、まだ、ありえないでもないが、(私は反対)、これが日本国民全体に求められ強要された。そのために親子、家族が殺しあう、世界ではありえない集団自決などへと追い込まれた。子どもになんの罪があろうか。
 しかし、集団自決の悲惨な事態を尻目に、天皇他、戦争指導者や将校の多くは、いち早く逃げ帰り、安住の地で生き延び、戦後優雅な暮らしへとつないだ。
生きて虜囚の辱めを受けず」の戦陣訓は、みんな天皇のために死になさい(なので他国の人の命は更に軽く扱われる)の日本だったが、米国は、50%以上の生還率がなければ兵士は投入しないのが戦争哲学らしい。
 特攻を指揮した大西中将は、日米開戦には反対ないし、慎重だったらしい。そして敗戦を前にしても徹底抗戦を叫び、玉音放送が流れた翌8月26日、自決した。介錯を断り15時間も苦しみながら絶命したらしい。

 遺書の最後には、日本と世界の平和を願う思いを残した。
 昭和天皇や戦争推進の流れをくむ今の政治家に比べれば、主義の一貫性は感じられる。大西中将が今も生きていれば、戦後の日本と世界の現状を見ながら、安倍総理になんというだろうか?

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