ちょっと前に「悪徳の栄」さんという方がコメントされてましたが、ダニエル・コーエンさんと言うフランスの経済学者が「悪徳の栄」なる本が書いておられるようです。
(もともと「悪徳の栄」は、マルキ・ド・サドと言う人が書いた小説名で、サドの名前にちなんで「サディズム」の言葉が生まれたようです)
コーエンさんの本は読んでいませんが、朝日新聞にコーエンさんのインタビューが載りまして、興味深かったので紹介します。こんなところは、さずが朝日です。
「経済成長という麻薬」
上記の見出し、私もそんな感触を現代社会の人類にみいだしています。ローマクラブの「成長の限界」3部作を読んで強く思いました。
コーエン氏は、「経済成長があっても一人ひとりは豊かにならず、現代社会の貧しい人々は、昔と同じように1日1ドルの収入でくらしている」という。
そして人々の幸福と感じるには、豊かさそのものではなく、経済「成長」している時であり、「もっと、もっと」成長を、という感覚だ、と述べる。
成長にこだわらない選択肢として、「みんなで同時に労働時間を短くすればいい」と提案する。これ、賛成です。フランスで週35時間労働制への批判に「中国人は、もっと働いているから」(成長がある)が、あるらしいが、コーエン氏は、「富というのは、働かなければならない時間を減らすためであるはず」と指摘する。私もそう思います。
また、「われわれの快楽が『もっと、もっと』から来ることを理解し、それを制御しなければ、なんの利益にもならない競争が結局、エコロジー上の大災害につながるだろう」とも語っています⇒そのとおりです。