サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ジオ・エンジニアリング-地球温暖化戦争?

 温暖化対策の緊急手段としては、「ジオ・エンジニアリング」という方法もあるらしい。地球に工学的な対策を施して、温暖化をふせく。たとえば、地球と太陽に間に、人口衛星の反射板をもうけて、太陽光を調節して温まるのを防ぐなど。
 実際的には安い経費でできるのもあるらしい。毎日、1個5トンほどの、バルーン5〜6個を赤道直下から空高くあげて二酸化硫黄を放出する。数ヶ月以内に二酸化硫黄は、熱帯の対流圏にのり成層圏まで行きわたり、科学反応で分解されてできた硫酸塩分子が太陽光を宇宙へと跳ね返し地球を冷やすという方法。うまくいくかもしれない。場合によっては、肝心な対策に熱は入らずやみつになる劇薬かもしれない。北京オリンピックの時に、中国政府が別の地域に雨を降らせたあれに近いのを大規模に成層圏でやるのかもしれない。
 この方法を、温暖化の影響を受けやすい国が緊急措置として行おうとすれば、その危険性を心配する国から警告、更には攻撃を受ける可能性があると、著者のグィン・ダイヤー氏は指摘する。

 そこまでやるか?となるかもしれないし、それしか方法がない、ところまで追い込まれるかもしれない。温暖化フィードバックが連鎖し始めたら…。
 今でも、中国などで発生しているスモークがある程度地球を冷やしていて、大気汚染がなくなれば、それだけで正常に気温があがるらしい。(写真:雲⇒太陽の反射率=アルベドは高いが、水蒸気は温暖化物質でもあるらしいから複雑)