サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球温暖化戦争④帯水層

 旱魃や砂漠化の広がりのなかで、灌漑・農業用水の河川への水の依存も高まっている。氷河起源の水が少なくなればなおさら。流れる川の水が少ないなら地下水の汲みあげにはしる。中国、インド、サウジほか多くの地域では、帯水層への依存が高まっているが、汲みあげ過ぎると、枯渇へと進むことになる。世界最大規模の帯水層がアメリカ中部のオガララ帯水層。面積が日本の1・2倍もあり、数メートルから160メートルの厚さと言うから相当な規模。この豊富な地下水を汲みあげて、乾燥地域は穀倉地帯に変わった。
 そこで取れた小麦や大豆がパンや豆腐になって、地球の裏側の日本に運ばれ日本人の口に入る。トウモロコシは飼料になって卵や乳製品、肉に変わり口に入る。最近はこういったところの地下水の水位低下も著しいらしい。多くは涵養力の少ない化石水で、一端なくなれば元には戻らない。持続可能でないことは明らか。

 6割輸入の日本の食料事情。日本人が食べる農産物の生産に、本来使われたであろう水⇒バーチャルウオーター(仮想水)は膨大。地下の帯水層が使われれば元には戻らない。雨の多い日本の水でなく、砂漠地帯の地下水が日本人の食料の源となっていると考えると複雑な心境だ。地下水が枯渇すれば、莫大な生産は極端に低下する。その時、不足はどうするか?破たんはいずれやってくる。人口は増える、穀物は家畜に食わせえて肉・乳製品を食う。地球全体の不足時代がやってくる。食料は、可能な限り地産地消、旬産旬消が望ましい。(写真:関係ありませんが矢部-通潤橋
■ウイキペディア⇒オガララ帯水層⇒http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%A9%E5%B8%AF%E6%B0%B4%E5%B1%A4
●センター・ピボット灌漑⇒緑の円が水がまかれた作物http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e4/Crops_Kansas_AST_20010624.jpg