先日の安倍三代の続きです。(引用紹介)

- 作者: 青木理
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/01/20
- メディア: 単行本
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「日米安保条約には経済条項もあります。そこには両国間の経済協力がうたわれていますが、これをどう考えますか」と安倍が質問すると、教師の顔がにわかに変わり「岸の孫だから下手なことは言えない」と思ったのか不快そうな表情で話題をほかに変えたそうだ。「この先生のうろたえぶりは、わたしにとって決定的だった」(安倍著「美しい国へ」)
当時の教師だった青柳知義に青木氏がインタビューした。
「現代の最大の権力悪は戦争であると考え、そこで安保という話題を出したと思います。すると安倍くんが立ち上がり、早口でこう主張したんです。『安保条約は、日本を防衛するのに必要だ。この条約「を考える時、軍事協力協定ばかりに注目するのはおかしい。経済協力協定もあるではないか。この点について先生はどう考えるのか』と。私は『安保条約の柱は軍事協力協定であり、経済協力協定はこれに付随するものだ。両者は相いれない」と答えました。安倍くんは不満そうでしたが、周囲の生徒とひそひろ話をはじめ、そこで議論は終わりました」と。

母方の父親の方-岸は、要領がよく運もよい。先の戦争の開戦に閣僚として参戦し、その後、戦局の見通しが悪いなかで東条に反発、敗戦後はA級として投獄されながらも、利用価値を見出されて出獄し、総理大臣までなって「安保改定」をし、長生きをして、孫の安倍晋三の遊び相手もして育てた。最近、運まで味方につける安倍晋三。岸の運が引き継がれた気がする。
一方、父方の父の方-安倍寛は、反戦、しかし病弱で短命に終わり、孫を抱く事もなかった。特攻隊員だった父の晋太郎も総理を前に早死にした。平和には運が向かない気がしてきた。