異常気象と地球温暖化-未来に何が待っているか −鬼頭昭雄著−

異常気象と地球温暖化――未来に何が待っているか (岩波新書)
- 作者: 鬼頭昭雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/03/21
- メディア: 新書
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執筆の頃までは、CO2濃度は高くなっているのに、気温上昇はハイエイタス(停滞)だったし。でもここ2〜3年は、溜まった分を吐き出したような大きな気温変化です。
192ページの「2℃目標は可能か」のところを紹介しておきます。
産業革命以来の温度変化を2℃に抑えるためには、CO2累積総排出量が炭素換算で、7900億トン(他の温室効果ガス含めると1兆トン)以下に抑えることが必要とされています。(CO2は炭素の3・67倍)
2011までの総排出量が5150億トン、2012年1年間の排出量が97億トンだったので、このままでは今から23年後、2040年頃、私が83才の頃には上限に達する見込みです。
したがって2℃に抑えるには、CO2排出を2050年頃には、2010年比で4〜70%削減し、2100年頃にはゼロかマイナスにしなければなりません。
せっかくオバマ元大統領が中国を説得してパリ協定へ合意をとりつけ、対策をすすめようとした矢先に、米国民がトランプ氏を大統領に選んでしまった。いま、暗雲が立ち込めています。ここは中国にはそのまま頑張ってもらいましょう、EU他の国々にも。なにより世界中の人々が頑張るしかありません。
