TBSの金平茂紀さんの「抗うニュースキャスター」ともう少しで読み終えます。
抗うとは、権力に対してです。
なにかと安倍政権のメディアへの圧力が続く中で、金平さんはこれに抗っている数少ない報道テレビマンです。
本では、イラク戦争の事から原発事故、沖縄、選挙報道などの、すべからず「ウォッチドッグ」の視点から、その思いを書いています。権力の「愛玩犬」でなく「監視犬」たれ!ということ。
一つだけ紹介する。
アメリカのFBIは、ジョン・レノンを長期にわたって監視し尾行し、盗聴していたそうだ。
ウイナー教授が23年間も求めつづけ、やっと開示されたFBIの機密文書には、ある歌詞も「機密」扱いになっていた。15000人も集まった集会で歌われた曲で、秘密でもなんでもないのに。
歌詞は、「絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、絶対に、彼を自由にしなきゃならないんだ」とかいうものらしい。
もっとも集会は、政治犯ジョン・ソンクレアが少量のマリファナ所持で10年の刑を言い渡されたことに対し、釈放を求める集会だったようだが、それにしても。
権力側にとって機密とは、そんなものまで「機密」にして、気に入らない人を監視し、貶める理由に使われるようだ。
- 作者: 金平茂紀
- 出版社/メーカー: かもがわ出版
- 発売日: 2016/09/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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