サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

マーケッティングの社会的責任

  マーケッティングについて、「朝日」10/5日(多賀谷編集委員)の「波聞風問」が面白かったので紹介したい。
 日本では一般に、マーケッティングとは、広告・宣伝、販売促進のために「市場調査」と表される。わたしもそう思ってきた。
 ところがどもう違うらしい。先週、東京でマーケッティングの世界大会が開かれたそうだ。テーマは「21世紀型のマーケッティング」。
その道の権威とされる米国のフリップ・コトラー大学教授の定義によれば、「企業の業績向上と顧客の満足の創造によって、人々の生活の改善をめざす学問」だそうだ。
 なるほど、企業の利益追求だけではなく、顧客と人々の生活の改善をめざすとなると、この学問の社会的役割・責任を明確にしている点で、認識を新たにした。
 大会では、日本企業の技術偏重、顧客視点の欠如が指摘されたようだ。技術偏重主義のため、顧客が何を求めているか、製品開発において顧客の視点が弱い、と。そうかもしれない。
 この社会的役割の視点が大事。ぜひ、世界中の平和・民主主義勢力がこのマーケッティングを社会変革に活用すべきだろう。多数者革命の理論に組み込むべきだろう。
 そして私としては、さらに社会的責任論を超えて、人類の生産・流通・消費活動が与える地球環境への負荷減らす役割、「人類の地球責任論」を加えて、ものごとを想像したい。
 地球環境問題の解決・持続可能な社会へ、どんなマーケッティングが構想されるべきなのだろうか。
 だがこれは、人へのマーケッティングではない。多様な生物種・生態系と地球システムへのマーケッティングであるべきだ。
 事を間に合わせるためには、これを急ぎ、その求め応じた対応を躊躇なく実行すべきだ。