「君たち、中国に勝てるのか」の中で紹介してあった「中国『軍事強国』」(文春新書)を読んでいる。
著者の劉 明福氏は、2010年に出版された「中国の夢」は、習近平氏にも大きな影響を与えたようで、中国の国家スローガンにもなっている。
劉氏は、出版にあたって「日本の読者のみなさんへ」で考えを記している。
新時代の中国の「4つの夢」。
①中国の夢 ②強軍の夢 ④統一の夢 ④世界の夢
西側の頂点に立つアメリカを、中国側から見ればどうのように映っているのか? 日本メディアではほとんど報道されない内容なので興味深い。そして鋭い。
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「米国は民主国家とはいえない。なぜなら国内では金権政治が蔓延しており、世界では覇権国家だからだ。米国は世界の君主のような顔をしている」→その通り。
「米国は日本を軍事的に占領して全面的にコントロールしたうえで、抑圧し、利用してきた。日本は米国の管轄されてまもなく80年が経とうとしているが、これは米国に懲役80年の実刑判決を受けたことと同じ意味といえよう」→これもその通り的確です。
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面白い事に、劉氏がこれから展開する理屈は、少なくない説得力がある。
それは、かつて米国が行った、米国で起きたことをあげ、その真似をしようとしているからだ。