10/9「毎日」の1面トップです。
国立環境研究所の江守正多さんの記事が載っている。
なかなか良い記事です。
紹介します。
江守さんは国家公務員でありながら、神戸市の石炭火発をめぐる民事訴訟で、原告側の証人として法廷で証言した。
横やりもあるだろうに、勇気あることだ。
裁判は、神戸製鉄所と関西電力などを相手に、石炭火発の新設・稼働差し止めを求め、長期にわたるCO₂排出は「人権侵害」だと訴える。いわゆる、日本では珍しい「気候変動訴訟」だ。
江守さんは裁判で「火力発電所の新設は、1.5℃目標との整合性の観点から極めて望ましくない」と証言。
科学者は、政治的な発言に関連づけられないように慎重な発言、行動の人も多い。
記事は、江守さんの経歴を追うなかで、科学者は研究以外にも社会的な役割があり、発言し、行動するに至った流れを追う。
元上司の西岡秀三さんは江守さんについて、「気候モデルの研究者はコンピューターに向き合い時間が長く、あまり外に出られません。江守さんも長い間、そんな時期があった。でも彼の素養として、世の中の役に立ちたいという志がありました。若い頃から、面白いことが見つかって喜んでいるだけの科学者ではなかった」と語る。
斎藤幸平氏とも気候対策、持続可能な社会へ、「パラダイムシフト」が必要という点では一致し、論議を続けている。
社会の仕組みを変える、「温室効果ガスがでなくなるように、社会全体の仕組みやルールを変えていく必要がある。
その取り組みへの踏み出しが裁判での証言。
「神戸の裁判は、一つの発電所を止めることにとどまらない、次元が異なる効果をもたらすと考えています」
「CO₂を大量に排出石炭火力の新設は認められない、それを認めるような社会は持続可能ではない、というメッセージを社会に伝えなければならない。そうしたことの積み重ねで世の中は変わる。僕はそう信じています」と江守さん。
そのとおりと思います。海外ではその積み重ねが進んでいます。日本でも、熊本でも進めたい。
社会の変化も影響を与えている。グレタの「学校ストライキ」だ。若者の変化、社会運動が科学者もあとおししている。
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