サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

日本の空母…運用構想なく現場は苦労

 2/8耕論(朝日)に「空母 ないと困るの?」と題して3人のインタビューがのっている。なかなか面白いので引用しながら紹介する。
 その中の一人、潜水艦おやしおの艦長だった元海将の金沢工業大伊藤俊幸教授の話が興味深い。
 護衛艦「いずも」の改修「空母」化について、「政治的なトップダウンで示された考え方です。海上自衛隊の現場からのボトムアップで出てきた話ではありません」という。
 「現場では、機材や部品、燃料の供給不足が恒常化しています。本音をおもんばかれば、空母導入より、足らざるロジスティックサポート(補給・後方支援)の充実の方が切実です」と。フムフム。
 で、「例えばヘリコプターや航空機の部品が足りない。5機配備されても、そのうち1機を使わず、部品をその他の4機に回す、といった共食い現象が日常になっている」。
 これはちょっと信じられない。防衛費で米軍に2~3000億円の義務でない思いやり予算を提供し、F35戦闘機を爆買いするからだ。肝心の直接防衛を担う装備がこれじゃーなんのための防衛費か?と思わざるをえない。
 佐賀で陸自のヘリコプターが墜落して隊員が亡くなった事故があったが、こんな部品不足が背景にあるのだろう。
 また、伊藤さんは、自衛隊員の高齢化や人材確保も心配する。「10年もたてば人で不足が深刻化して空母など船が増えても要因が確保できるか心配」と。
 やっぱ防衛問題は、主権者国民が現場の声をしっかり聴きながら、判断する必要があると思う。