日本の自衛隊の動向や憲法破壊に至る政治過程は、米軍のアジア中東含むアジア戦略に組み込まれている。
ソ連との冷戦時代。中曽根政権が対馬・津軽・宗谷の3海峡封鎖と一体の日本列島を不沈空母になぞらえたことがある。
これはウラジオストックのソ連艦隊を日本海に封じ込め、外洋に出さないために公海である3海峡を封鎖する考えを示した。
その米軍の作戦の一環で、対潜水艦哨戒機P3Cを100機(ロッキード事件)程も購入し、ソ連の潜水艦を補足し、外洋に出さない役割を果たしてきた。
日本海周辺のソ連と自衛隊が何かあっても、米国本国だけは離れていて安泰。
今、東・南シナ海の中国と自衛隊においても米国本国は地球の裏側で安泰。
米軍の戦略は、オフショア・コントロール。沿岸から離れて軍事作戦をコントロールする。
これは中国本土を攻撃するエア・シーバトル戦略から、中国本土は攻撃せず、空母機動部隊などはグアム・ハワイ以南に離れて安全地帯にいて、九州から奄美、沖縄、与那国島に至る列島の海峡封鎖・通狭阻止を日本に自衛隊にさせるという軍事作戦だ。
政府と自衛隊は、その戦略に沿って南西諸島の軍事強化を急いでいる。
宣伝コピーは「南西防衛」「離島防衛」。
中国側から見ればこんな感じ。太平洋側に行こうとする艦船、航空機、潜水艦は言うに及ばず、石油資源などの輸入船まで封鎖されれば経済的にも行き詰ってしまう。
沖縄本島と宮古島の海峡は約300キロもある。全力で突破を図るだろう。