地球温暖化はない。あったとしても人間のせいでははない。人間のせいであっても、たいしたことはない。
ネット検索すれば、そんな論調が上位を占める。動画は特にそうだ。「ウソ環」の武田なんとかという気候学の専門家でない人物の話が特にそうだ。
科学的な証拠が積み上げられても、こんな懐疑派の論調は消える事がない。
米国の連邦議会へのロビー活動には法律がありロビイストは登録し、資金の報告が必要となっている。2013年の登録は、全体で1万2281人で32億ドル(約3200億円)の活動資金が使われた。
ホッケースティック曲線で有名なM・マンが攻撃されたCOP15コペンハーゲン会議の2009年は、石油・石炭・ガス業界の資金を受けた温暖化懐疑派のロビー活動費は1億7500万ドル(約175億円)だったそうだ。
エクソン・モービル社1社は2740万ドル(約27億円)で、環境保護グループが例年の2倍だった240万ドルよりも多い。
化石燃料会社の潤沢な資金を受けた温暖化懐疑派の策動は狙いどおり成功し、COP15―温暖化対策は影響を受けた。日本は、そんな雰囲気からまだそれから抜け出していない気がする。
米国のP・ジャックスという研究者によれば、1970年から2005年に出された環境懐疑論の141冊の英文書籍の解析では、110冊が米国の出版で、130冊に1カ所以上の保守系シンクタンクの刊行か著者が所属しているとのことだ。
日本の企業も資金提供をしているかもしれない。(地球温暖化論争・マイケル・マン著より)
- 作者: マイケル・E.マン,Michael E. Mann,藤倉良,桂井太郎
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2014/04/03
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