ジェームズ・ハンセン著の「地球温暖化との闘い」(2009)を読んでます。
私にはチト難しいけど、多様な生態系と人類にとって危機が切迫しているのは間違いないと思う。
その事については、随時書いて行きたいと思います。
ですが、ハンセン氏は、温暖化回避のために「第4世代の原発」の開発が必要と訴える。
期待をかけるのは「高速増殖炉」だ。どうも、この部分を読むとギモンがいっぱい湧いてくる。核の専門家ではないにしても、フランスは「スーパー・フェニックス」を断念し、日本の「もんじゅ」も失敗状態で立ち往生、技術的めどがたたないことをどう評価しているのか?わからない。
日本の核燃サイクルの破たんを見れば明らか、自然エネの方がまだ実効性が発揮されている。
欧米につづき、中国、インドなどの工業化にともなう温室効果ガス排出の予測を考え、また古気候分析によるシュミレーションが観測される北極圏・グリーランド、西南極の氷床崩壊の予兆が一致する切迫感からかもしれない。
NASAの学者だが、米政府からは度々圧力を受けながら自説を展開してきた人だけに、その研究と立場には不動の自負を持っているのだろう。
私としては、持続可能な社会へと、自然への負荷のかけすぎ状態から撤退するのが妥当な気がする。それでも人類は幸福で有り続けれると思う。
その点で「成長の限界」の指摘を受け入れる。空は果てしなくあり、海は無限大で、人類が増え続けて構わないとする(1800年10億人⇒現在70億人)事の限界を知るべきと思う。
生態系におけるバランスを損なう事を認識し、生態系も人類も持続可能な地点まで引き下がること、と思う。自然と人類の関係はそのように。
もう一つの関係、人類内部の関係、対立や調整に苦労している。利害関係は地域や国の関係、過去にもさかのぼりややこしい。でも乗り越えるべき。