サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球温暖化懐疑論批判−お勧めです

 ] CO2温暖化説への批判意見は、ウイキペディアでも概略わかる。(もっとも広瀬氏は、ウイキペディアそのものも批判しているが)
 より正確でわかりやすいのは、サステイナビリティ学連携研究機構が2009年5月に発行している地球温暖化懐疑論批判]だ。詳しく、言葉も正確につかって論証していると私は思う。
 本来、広瀬氏が温暖化説の批判書を出すのなら、この本を批判的に検証したものを出すべきだろう。それは、広瀬氏が「懐疑論批判」の中で批判された人たちの主張を引用・紹介し、拠り所にしているからである。その方が説得力があり、目的にかなうはず。
 おそらく「地球温暖化懐疑論批判」よりも「二酸化温暖化説の崩壊」の本が売れて読まれている数は多い。これは考えてしかるべき問題である。
 広瀬氏は、08年の日本地球惑星科学連合の「地球温暖化の真相」のシンポでのアンケートで、「…温暖化が進む」と言う考えの人は1割しかいなかったとを紹介している。
 しかしこれは、温暖化に懐疑的な意見を持つ丸山茂徳氏が、挙手でつのった結果のようだ。
 何よりアンケートの設問事態が恣意的だ。
■(選択肢a)「21世紀が一方的温暖化である」→ 会場でイエスと答えた人は10人中1人
■(選択肢b)「21世紀は寒冷化の時代である」→ 会場でイエスと答えた人は10人中2人
■(選択肢c)「わからない」→
 様々な変化は、一方的でなく山あり谷ありで進むものです。
 これが研究者のすべき問いか?と思うし、これで「科学者の9割が、二酸化炭素が原因ではない」と宣伝されている。他にも問題ありで、ぜひ「懐疑論批判」を読んでいただきたい。
 私の反省もある。広瀬氏の本で「『IPCCが主張するように21世紀に一方的な温暖化が進む』という考えの人は1割しかいなかった」の一方的に注意を払わなかった事。そのため「そんなこともあるのか…」と、疑問が取れなかった。私もまだまだです。もちろん広瀬氏は、アンケートの3つの設問など書いてはいない。