サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

住民ジェラシー


 先日の「熊日」に鹿児島大の平井一臣教授の興味深いインタビューが載りました。平井教授は、阿久根の竹原前市長が、①ブログ活用の劇場型政治 ②議会、職員を既得権益集団として敵のレッテル張り ③住民支持を背景に先決処分を乱用したと指摘した。それらを支えた根強い竹原支持の背景に住民のジェラシーがあったと分析している。記者の聞き方もなかなか。
 小泉構造改革で格差と貧困が広がった。自分達より生活が豊かだと思う人をねたみ攻撃したくなる気持ちはわかる。しかし、それよりも住民は、議員や職員に本来的な仕事をやらせること、地方自治法=「第1条の2  地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」の立場で、高すぎる税金を引下げさせたり、税金の使い方を変えさせたり、場合によっては他の自治体・住民と協力して、国に地方切捨て政策をやめさせるために強く働きかけるべきだろう。
 しかし、そうならず、議員や職員の数を減らせ、給料を減らせとばかり、単純化に走った。走らされた。
 平井教授は、竹原氏がブログに刺激的な書き込みをし、メディア(主にテレビ)がそれを取り上げ、相乗効果を発揮する。リーダーのパフォーマンスと住民のジェラシーが組み合わされば、どこでも起きると、名古屋市大阪市の動き指摘する。真実は知らされず、金持ちも権力者も他にいて、すべてカネで操られている。
 テレビで悪のりしている橋下大阪知事は、「君が代」起立・斉唱を子どもや教師や保護者に、法律でおしつけ、従わないものを犯罪者にしようとしている。これらのやり方の成功は、初期ファシズムの萌芽に近い。憲法違反をやる事も、そのやり方もぶっ潰し、民主主義を獲得する必要がある。
 いまだ克服されていない、小泉「劇場型」政治を、いかに乗りこえるか? 本当の事を知るすべを獲得する、いま日本人の最大の課題と思う。知る権利を持つ国民、それにこたえるべきメディア、知識人やタレント・スポーツ選手などの共同こそ今日の課題。だまされるもは、だまされる責任に目覚めるべき。ですよねー。