10/13「赤旗」です。
CO₂排出上位は、発電と製鉄。
この産業構造を変えないと脱炭素は無理。自公政権の2050年カーボンニュートラルはまやかしです。
電力部門がCO₂約4割を占め、石炭火発が上位10位までを占める。
残念ながら、わが町苓北火発も石炭を燃やし、排出量は20位となっている(2017)。
早く、どうにかしないと。
斎藤幸平さんと福島みずほさんが対談
この対談、なかなか面白かった。
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人新世の資本論に書評
「暮らしと自治くまもと」編集部から、2021年10月号「特集」号に書評を求められ、初めて書評なるものを書きました。以下、その文です。
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「人新世の資本論」は、ベストセラーとなり、わずか1年間でやがて40万部を突破する勢いです。アマゾンの評価欄には2500を超える投稿が載っている。
ただ、途中まで読んで、そのまま棚ざらし… という人もいるようです。ベストセラーとはいえ、小難しいので仕方がない。知り合いのお医者さんも3回、石破茂元自民幹事長も3回読んだというから当然でしょう。
しかし、小難しさの言葉には、新鮮な意味が込められている。
一つは「人新世」--人類活動が地球に地質学的痕跡を残しているとする。地球温暖化・環境破壊は、人類がよほどの急ブレーキをかけ、急ハンドルで回避しないと、絶滅という壁に激突すると科学者は警告する。この科学的認識が、今の時代認識として極めて大事。
2つ目には資本論--これはよく知られたマルクスの本。資本主義の本質は、無限の商品売買と飽くなき利潤追求にある事を暴いた。現在の地球環境の破壊は、大量の生産・流通・消費・廃棄の資本主義システムに原因があり、斎藤幸平氏は「物質代謝の亀裂」(物質循環)という晩年のマルクスの研究ノートからヒントを得て、持続可能な社会を提案する。
3つ目は脱成長--地球は丸く陸地も海も大気も限られ、惑星の限界内に人類活動を納めつつ、コモン領域の拡大、労働時間短縮の社会を求める。いわゆるプラネタリーバウンダリーの考え方。
「SDGsは大衆のアヘンである」との書きぶりはショッキングだ。しかしSDGsは、注意しないと商品広告の要素も強く、大量生産・廃棄社会の助長につながるとの捉え方、理解できる。(グリーンウォッシュ)
福田康夫元総理が読み、国立環境研の江守正多氏や環エネ研の飯田哲也氏も読み、影響を受けている。石破氏に習い、私も3回目の読了に挑戦したい。