サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「希望の歴史」Humankind⑪ 管理とモチベーション

 オランダの在宅ケア施設--ビュートゾルフは、年間最優秀企業に5度えらばれ14000人以上が働くおもしろ施設。
 ヨス・デ・ブロークは、大規模なヘルスケア組織の役員だったが、「自律的チーム」「不干渉マネジメント」などのアイディアを次々だし、変えていった。
 「ヘルスケアであれ、教育であれ、何であれ、トップにいる人と現場で働く人との間には、大きなギャップがある」
とブローク。「マネージャーたちは結束しがちだ。様々な講座や会議をセッティングし、しょっちゅう集まっては、自分たちのやり方が正しいと確認しようとする」「現場で働く人は戦略的に考えることができない、つまり、ビジョンに欠ける、とマネージャーたちは考えている」--確かに、身近にもよくある話だ。
 ブロークは、「マネジメントしなくても、仕事は以前と同じか、むしろ、以前よりうまくいくのだ」と語る。
 マネージャーをなくし、最大12人からなるチームは、最大限の自治が認められている。リームは自分たちでスケジュールを組み、自分たちで仕事仲間を雇う。
 施設にはイントラネットサイトがあり、スタッフと知識と経験を共有できる。個々のチームには独自のトレーニング予算があり、50チームからなる各グループには、困ったときに頼れるコーチがいる。人事部門はなく、経済的側面を統括するメインオフィスがある。
 マーケティング部門がないのに、「ケア部門最優秀マーケッティング」賞を受賞。「従業員と顧客満足度が並外れて高く、経費は平均よりわずかに少なく、ケアの質は平均を大きく上回る」と評された。
 ビュートゾルフには、対立もあれば失敗もあるが、ケアを目的に人間的であろうとしている。
 私たちの職場や運動や学校や地域やら、上からの押しつけが強く面白くない場合が多い。もっと、それぞれに任せた方が、それぞれが知恵を出し合い協力しあった方が楽しいし、良い結果をもたらすはず。

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 Humankind「希望の歴史」を11回書いてきて、もっと紹介したい内容もあったけど、ここらで終わりにしよう。
 私が今年読んだ、為になり面白い本の1位か2位になる本でした。何よりブレグマン、文章が分かりやすく、とても旨い。
 人類の歩みを振り返れば希望の歴史だった、というわけだ。ただ、資本主義社会などを通じて、共感しあい助け合うという人類の本質が逆に描かれ、人々に憑りついている。それを取り払う事実や研究を示してくれた。
 高い本を上下とも買う事になったキッカケ、ブログにコメントし、斎藤幸平氏とブレグマンの対談記事を送ってくれた方に感謝を申し上げたい。