サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

消せない記録-スノーデンの独白

f:id:adayasu:20200719203529j:plain:right  消せない記録-スノーデンの独白を買って読み終えた。前半が生い立ちなどで退屈だったが、後半はとてもおもおもしろかった。
 最強の軍事力と諜報機関、介入機関を持つ米国政府を相手に、一般市民への監視システムを米国民と世界に暴露する目的を遂げたからだ。
 一つでも間違えば、投獄されるか暗殺されたかもしれない危険をうまくかいくぐった。
 スノーデンは頭がいい。20代だったのに、技術問題にとどまらず、法律問題、メディアなど多くの事を学び、目的のために生かした。人権と民主主義の感覚に優れ信念がある勇気がある、、というか、時間をかけて培った印象だ。合衆国憲法を頼りにして。
 正義のためには、内部通報の成功が積み重なる事が重要だ。真実に対する市民の認識共有、政治や司法が変わることが重要だ。スノーデンのひとまずの成功、今後の成功は世界中の市民の責任となるだろう。
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 実際にスノーデンは監視の実際を体験・確認している。
「ある子どもが忘れられない。インドネシアの少年だった」。 監視対象の学者「父親は何かを読もうとしているけれど、(彼のひざの上)子どもは絶えず動き回り、キーをたたいてはゲラゲラ笑っている。コンピューター内蔵マイクがその笑いを拾って、ぼくもそれをヘッドホンで聴いていた。父親は男の子を抱きしめ、すると男の子は身を起して、その黒い三日月形の目がコンピュータのカメラをまっすぐ見据えたーーーまっすぐぼくを見ているのだという印象がどうしてもぬぐえなかった」と。子どもの父親はインドネシアの学者でイランの研究大学に求職の書類を出しただけの人物という。
 これは、何かの拍子に、監視対象者になりさえすれば、私生活が丸裸にされる事態だ。それを知る事なく。

 ノートパソコン、タブレットスマホは、カメラもマイクもついているので動画に音声も乗っ取り可能。今書いている私の顔の表情だって、カミさんとの会話やつけているテレビの音声だってひろう事ができ、記録できる。もっともと私は価値が極めて低いので、問題はないだろう…。
adayasu.hatenablog.com