今日の「西日本」の1面を見て驚いた。
川内原発の再稼動の差し止めを求める仮処分申請を求める原告に対し、仮処分が認められ、本訴で負けた場合、損害を受けたとして、九電が賠償請求をする可能性があるというもの。
その額が「1日5億5400万円」だそうだ。
23人の申立人のうち10人ほどが申請をお取り下げたとのこと。
取り下げた男性は「まだ幼い子どもがいる。生活を考えたらやむを得ない」と言う。
取り下げなかった女性の自宅は原発から10キロ。「原発事故が起きたら家も財産も失う。賠償で借金漬けになったほうがまし」と思い直したと言う。
これでは裁判もできない。何か法的な対策が必要だと思う。
原発には様々な優遇策があるし、電力会社が公益性から独占企業としての利益も保障され、それはすべて国民の負担となっている。
しかし福島原発の事故の場合、被害者にその補償はされていない。関連死した人の命は戻ってこないし、今もふるさと戻れない不幸を償うことはできない。九電が事故を起こしたとする場合でも同じだ。
2月にでも判断が下りるだろう鹿児島地裁、福井地裁につづいて、仮処分で再稼働を止めてほしい。本訴になっても同じ判断を下してほしい。