7月3日、荒尾干潟がラムサール条約に登録されました。関係者は「干潟の意義を知ることが保全につながる」と、世界的に貴重な湿地を次代に引き継げると喜んでいるそうです。荒尾での演説会で小川尭利市議から紹介があり、帰りにお仲間と海へ直行。
写真は長洲沖なので、正確には荒尾干潟と違うかもしれませんが、海も干潟もつながっているのでよしとしてもらいましょう。有明海のうしろのぼんやりとした山は雲仙です。
荒尾干潟は、シギ、チドリ類の渡り鳥がたくさん飛来する貴重な干潟として世界に認められました。日本野鳥の会の安尾征三郎さんが渡り鳥の数を数えでデータをとり登録に努力されたそうです。
荒尾干潟にやってくるシギ・チドリ類の繁殖地は、シベリアやアラスカだそうです。冬はオーストラリア・ニュウジーランドで越冬します。な、なんと!、シギ・チドリ類は12000kmを旅するそうです。エサが豊富な干潟が必要なはずです。
荒尾海岸は、その途中の大事な中継・越冬地になっています。
シギ・チドリ類にとっては栄養を補給し休息する大切な場所だそうです。
★荒尾市HPより
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残念ながら今日は、鳥はいませんでした。しかし水の中は巻貝でいっぱい。
おじいさんいらっしゃいましたので話しを聞くと、昔はウミガメが産卵にあがってきたとか…。ウミガメだって何百キロと泳いで産卵にきたのだろうと思います。わずか20年前。
「昔の海はきれいだった」「今は、貝もとれん」と言っておられました。残念です。
干潟を維持し、しっかり回復させ、有明海全体を再生させたいな、と思いました。
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豊穣の海 有明再生ともに 上陸待ち海岸清掃(2004.1.20「赤旗」より)
熊本県荒尾市の「海ガメを呼びもどす会」会長・小川堯利(たかとし)さん=共産党市議=
荒尾市に「海ガメを呼びもどす会」が誕生したのは一九九六年八月です。
九〇年六月に荒尾の猫宮海岸に上陸したアカウミガメは百二十個の卵を産みましたが、残念ながらふ化しませんでした。
九二年にお隣の長洲町新山海岸でふ化した子ガメ二十五匹は、大海に向かいました。
荒尾の海岸は、日本の緑を守る会が「二十一世紀に引き継ぎたい日本の白砂青松百選」に選んだ貝殻砂の白い砂浜が長洲町まで四キロ続く美しい海岸でした。
荒尾市議会の文教厚生委員会が九六年に名古屋市で視察をした際、名古屋港水族館でアカウミガメの遊泳を見学。感動した市議らから「企業誘致よりよほど価値がある」と声があがりました。このことが、会発足につながりました。
荒尾の海岸にはここ十年ほどアカウミガメの上陸はありませんが、会ではアカウミガメが産卵に来る日を期待して活動を続けています。毎年産卵の時期前後には海岸清掃を続けています。
荒尾市では国道389号線の建設が進み、当初の計画は海岸を埋める予定でした。会は県知事や市長、隣接する自治体にも陳情、こういった運動の反映か、この計画は白紙に戻りました。アカウミガメの産卵の砂浜はわずかながら(約一キロ)残しています。
対岸の諫早湾堤防締め切り後、異変が続き、荒尾地域の干潟でも生き物が激減しました。それでも荒尾地域の砂干潟は千六百五十六ヘクタールもある日本一の砂干潟です。
私は十二月市議会で、干潟の調査と生き物再生で質問しましたが、会の夢と活動は、アカウミガメが来る海に加えて豊穣(ほうじょう)の海有明海の再生も加わり、ますます広がっています。