サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

橋下再稼動容認−「朝日」の物足りなさ

 6月1日の「朝日」の1面には、何か物足りなさを感じた。見出しはこうだった。
 「大飯再稼動 ゆれた関西」 橋下氏「事実上、容認」 電力15%不足「非常につらい」

 脱原発・再稼動反対の立場の「朝日」にしては、橋下維新の急な心変わりに物分りが良すぎる。消費税増税と同じように、「読売」化の第一歩でなければ?と危惧する。
 「朝日」らしさが残っているのなら、ここは、ガツンと橋下・維新のブレを批判すべきだろう
 再稼動反対世論を一手引き寄せる発言をしておいて、そのまま容認の先頭にたってガス抜きする裏切りを批判すべきだろう。
 安全をとるか?電力不足解消か? 安全よりも電力供給をとった。(もちろん夏の電力不足は解消できる)安全よりも経済をとると→原発の全稼動へと動く。
 聞けば、再稼動を見込み、関電や他の電力会社も株が上がったという。東電の事故では、あれほどの被害をだし、自殺者もつくりだしたのに、誰も逮捕されず取り調べもされない。東電は税金投入で倒産もせず、あやまった投資だったのに投資家は無傷だ。
 安全が確保できなくても、短期で稼げればいいと株が上がり、事故を起こして賠償もままならないのに、倒産せず、税金で面倒みる。「株主の株主による株主のための社会」=株主民主主義
 原発が動き出し、事故に危険性が高まり、補償すべき保険料が膨らむなら、本来、会社として高コストでやっていけないはず。原発の「国策民営」は、「酷策民栄」という事なのだろう。自己責任は国民へ、大企業は税金投入。
 橋下・維新は、6・7月解散が遠のき、秋以降の解散と見ると、夏の原発再稼動は容認して、秋の総選挙時期を狙って、秋の稼働ストップを争点として、はしゃごうとしているかもしれない。
 だいたい選挙フィーバーを狙っての争点づくり、劇場化、対立づくりが狙いだろう。番組でタレントのウケ狙いの感覚。元々橋下氏は原発容認派。彼の会見では、言葉や表情を見てはいけないと思っている。目を見るべき、白と黒の光ぐわいを。