「皆様は破産会社の従業員であるという点だけは確認して下さい。民間会社で破産、倒産という状態なら、職員の半数や2/3のカットなんて当たり前です。お給料が半分に減るなっていうことも当たり前えです」⇒テレビの映像で何回も聞いた、橋下知事の就任時の職員訓示です。
市長選に出るため、知事退任時の挨拶はこれ⇒「皆さんは優良会社の従業員、3年9ヶ月、ありがとうございました」です。
橋下さんは「本」で、「よく聞けばおかしな話も交渉では有効に作用する」と書いています。「丸め込みの術」です。
財政の事実は、大阪府の借金を増やしたのが橋下知事で、大阪市の借金を減らしたのが平松市長でした。
ですが多くの府・市民、国民は橋下氏が借金を減らしたと思い、さらに公務員を減らして借金を減らしてくれて、そうすれば税金が軽くなり…、景気が良くなると思っています。
そもそも一般公務員に、府・市の借金の責任はありません。関空などバブル期を含めた開発のムダづかいを続けた自民党府・市政に主な責任があります。
たとえばソニーのこの間の赤字の責任は、正・派遣従業員にはありません。9億円の年俸をもらいながらリストラばかりをすすめ、ヒット商品をつくれず赤字を続けたストリンガー氏ら、経営陣にその責任があるでしょう。
だからは報酬の大半を返納してでも責任を取るべきです。中小企業の社長は、私財をなげうってやってます。そんな常識的な発想はされません。テレビで、事実がイメージ化されないからです。
だから、民間会社の首切りや給料カットを当然視しする橋下発言は、全くの間違いです。責任のすり替えです。法律が変えられ理不尽な現実が進んできたせよ、こんな発言は憲法や労働法に照らして社会が許容してはならないものです。
財政赤字問題のこんな真逆の誤解・事実誤認は、いったい誰の責任でしょうか? 「事実」の編集の媒介者ですよねー。国民に事実を知らせる社会的役割をもっているために、公共の電波の使用とか、再販制度などの特別扱いを受けているのに、です。
左手に真実を伝える責任と、右手にカネもらっているスポンサーを天秤にかければ、いつもカネと掴む右手が重くなるメディア。しかしその広告費は、商品に上乗せされ私たちが払っている、のにです。
主権者の国民が賢くなる以外にないと思います。それとジャーナリズムに誇りを持っているジャーナリストたちとの共同です。