サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

北極

 ナショナルジオグラフィックの9月号は「北極」の特集だったので購入。
 ちょっと紹介します。
 北極海の秋の海氷面積は今年、観測史上2番目に小さくなり400万㎢を割り込んだ。
 2012年の極端な減少だった360万㎢を更新することはなかったが、30年ほど前に比べれば半分に近い。
 100万㎢を割り込むと北極海に海氷がない状態を表現するようで、早ければ2036年には、そんなときが訪れる可能性もある。
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 しかし季節を問わず年がら年中、広大な海氷がなくなり、太陽光を反射する鏡がなくなれば、紺色の海が膨大な太陽光の熱を吸収する。大気よりも海洋のほうが熱の蓄積量が圧倒的(1000倍ほど)なので、大気ほどの温度変化は激しくなくとも、海では重大な変化が起きているとみるべきだ。
 当然、海氷の融解→太陽光吸収→融解→熱…の悪循環が進んでいる。
 周辺の陸域のシベリア、アラスカ、カナダなどの永久凍土が融解し、メタンが発生している。永久凍土に眠る炭素は1600ギガトンを推測され大気中の870ギガトンの倍ほどだ。また海洋のメタンハイドレートも溶け出して大気に放出される。非常にマズイことだ。