宇沢弘文さんって経済学者、もう亡くなりましたけど、「社会共通資本」という考えを示した方です。10年前の本ですが、内橋克人さんのインタビュー共著。
ザーっと読みまして、少し書いておきたいと思います
新しい経済学は可能か? 始まっている未来 との表題です。(宇沢さんの写真:次読みたい本)
確かに、新しい経済学は始まって そうです。でも、極めてノロい。日本では特に。
社会的共通資本の考え方の第一は、自然資本。
人間の生存の第一条件であり、食や様々な材料を提供してくれる自然。経済の土台ともいえる、しかもタダと思っている部分。
その立場から経済学における地球温暖化について宇沢さんの考えは、
「経済学では、大気や自然環境は対象外、それはマルクス経済学も近代経済学も同じです。全部自由材として、どう使っても、汚染してもいいというわけです。---私は大気を社会的共通資本と捉えて、持続可能社会的共通資本の理論を使って証明したのです。それは炭素税を一人当たりの国民所得に比例させるものです」こんな主張をされたのは、1990年の温暖化をめぐる経済学者の国際会議。実は、スウェーデンは、既に炭素税導入の論議を始めていて、1991年には導入した。
自然資本がタダの時代は終わりにすべき。終わりになる。

- 作者: 内橋克人,宇沢弘文
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/10/15
- メディア: 単行本
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