サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

南北首脳会談の歴史的意義

 世界各国民が注目するなかで、韓国の文在寅大統領と北朝鮮金正恩委員長が板門店で会談し、朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言を発表した。
 デイリーNKジャパン編集部訳を見て、大ざっぱに紹介すると、

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 朝鮮半島ではもはや戦争は起きず、新しい平和の時代の到来たとし、冷戦の産物である分断と対立を終息させると8000万わが同胞と全世界に宣言した。
       (写真はウイキペディアより)
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1、分断された民族の血脈をつなぎ、共同の繁栄と自主統一の未来を早めていく。南北関係を改善し発展させることは先送りできない時代の差し迫った要求
①わが民族の運命はわれわれ自身が決定するという民族自主の原則を確認し、すべての合意を履行し関係改善と発展の転換的局面を開いていく
②高位級会談、各分野の対話と交渉を開催し、合意を実践するため対策を立てる
③協議を緊密に行い民間交流と協力を確保するため、常駐の南北共同連絡事務所を開城に設置
④民族の和解と団結の雰囲気を盛り上げるため各界各層の交流往来と接触を活性化する
⑤民族分断により発生した人道的問題を解決するため南北赤十字会談を開催し、離散家族・親戚の再会をはじめ諸問題を協議解決する
⑥民族経済の均衡ある発展と共同の繁栄を達成するために、10.4宣言合意を推進して行く

2、朝鮮半島で尖鋭な軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するために共同で努力してゆく
①地上と海上、空中をはじめとするすべての領域で軍事的緊張と対立のもととなる相手に対する一切の敵対行為を全面停止する
黄海北方限界線一帯を平和水域とし、偶発的な軍事的衝突を防止し、安全な漁労活動を確保するための実際的な対策を立てる
③相互協力と交流、往来と接触が活性化される事による軍事的保障対策を取る

3、朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制の構築のために積極的に協力していく
 朝鮮半島で非正常な停戦状態を終息させ、しっかりとした平和体制を樹立することは、これ以上先送りできない歴史的課題である。
①いかなる形態の武力も互いに使用しないことについての不可侵合意を再確認し、遵守していく
②軍事的緊張が解消され、互いの軍事的信頼が実質的に構築されるのに従って段階的に軍縮を実現していく。
③停戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のための南・北・米3者または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進していく
④完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した

 文在寅大統領は、今年の秋に平壌を訪問する。
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 うまくいくかどうか、予断を許さないことは分かっている。しかし、この流れを大事にし、非核化と朝鮮戦争終結させ、講和条約を結んでほしい。と強く願う。
 そうなれば冷戦の最終終結となり、歴史的な出来事となる。米朝会談が成功すれば、その流れが確実になる。
 日本は、北朝鮮との戦後処理が必要になってくるし、拉致問題も話し合いの中で解決の機運が生まれてくるだろう。
 安倍政権が、対話に反対し、武力含めた圧力一辺倒だった日本…。平昌オリンピックの時の報道、微笑み外交と揶揄した…。
 主権者国民がこの経緯をよくよく認識する必要がある。