昨年の暮れに、75年の歴史に幕を閉じ、店じまいした「ばんざい饅頭」。
ちょっとよったら、山口三津恵さんらが借店舗を戻すための片づけておられ、少々くたびれておられる印象。
カミさんと私、ほんのちょっとだけお手伝いしました。
手伝いのついでに店に置いてあった「招き猫」の貯金箱をもらってきました。ネコが3匹いるのは珍しいと、美津恵さん。
どちらどなたが、どうやってが作られた「招き猫」か知りませんが、今では貴重な品物かもしれませんので大切にしたいと思っています。
伝統のある和菓子屋がなくなる事は、日本の和菓子文化の縮小消滅につながることで極めて残念なことです。
山口三津恵さん。店を続けたかったでしょうが体力の限界でもあったでしょう。
夫さん浩司さんは、店の前での交通事故がもとで体調を崩し、仕事をつづけておられたが2012年に亡くなりました。
楽しく面白い人でしたが、仕事は朝早くから夜遅くまでかなりムリをしておられた印象です。旅行や遊びに行くようなこともあまりなかったようで、仕事一筋の人生の感じです。
山口浩司さんは日本の職人によくあるような人柄でしたが、ムリをせずともおいしい和菓子がつくれて商売が続けられ、後継ぎも生まれるような社会、職人・地域社会になればいいのになと思います。そのためには日本社会の変化が必要と思います。
饅頭屋なのにクリスマスケーキを作っておられ、年末には正月用の羊かんやきんとんなども注文して買っていました。
店じまいの「お知らせ」の張り紙は、三津恵さんが書かれたとのこと、上手ですね。